産経新聞 2013/07/04 11:57更新
【石平のChina Watch】
先月24日の中国上海株の急落は、経済崩壊のドミノ倒しの始まりを意味するのではないのかと思う。
急落の直接の原因は中国の各銀行が深刻な資金不足に陥った中で、銀行間融資の短期金利が急騰したのに対し、中国人民銀行(中央銀行)が資金供給などの救済措置を取らず、傍観したことにある。
問題は、中国の銀行がなぜ一斉に「金欠」となったのかであるが、要するに各銀行が預金者から預かっているお金を、無責任な放漫融資に出し過ぎたからである。
4月25日付の本欄は中国における「投資中毒症」の蔓延を指摘したが、全国規模の過度な投資拡大を支えてきたのはまさに各銀行の放漫融資だ。
しかし、むやみな投資拡大が莫大な不動産在庫や企業の生産過剰を生み出した結果、投資への銀行融資の多くは回収不可能な不良債権と化していった。貸し出した資金が回収できなくなると、各銀行は当然、資金不足に陥ってしまう。
このようなことは今までにもよくあったが、前任の温家宝政府の時代は、一般の銀行が「金欠」となると、中央銀行がすぐさま彼らに救済の手を差し伸べ、無制限の資金供給を行った。
その結果、中央銀行から放出された貨幣量は洪水のようにあふれ、深刻な流動性過剰を生み出した。「金融バブル頼り」の中国経済は常にインフレ再燃の危険性にさらされることになったのである。
記事URL
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/other/666775/
これからも、目が離せないですね。
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